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歯科医院が成功する説明の3条件

(2019年4月30日 12:11 PM更新)

デンタルIQが低いので、、、

 

新潟市西区の松田歯科医院で

治療とメインテナンスを担当する

歯科医師の松田拓己です。

 

デンタル IQ という言葉は、

公には使われないようになってきています。

(患者さんに面と向かってデンタル IQ と

仰ることはないですよね?)

 

ただ、歯科医療従事者の間では

未だに使われています。

(先日も若手の研修医の先生が使っていた

ので、ちょっとびっくりしました)

 

歯科の知識が十分にあるかどうか、

を表すために使われていますが、

言うまでもなく’ IQ’ は知識を意味する言葉

ではありません。

 

成り立ちからして疑問を感じる用語ですが、

一番の問題点は歯科関係者にとって

都合が良すぎるところだと感じています。

 

病気の原因や治療方法、さらに予防法など

時間をかけて丁寧に説明しても、きちんと

理解してもらえない時に

 

「あの患者さんはデンタル IQ が低い」と

つい呟いてしまえますから。

 

大学で研修している若い先生が普通に使う

ということは、指導医あるいは教授クラス

でも使い続けているのでしょう。

 

予防の患者さんが増えなくて悩んでいる

歯科医院の院長先生とお話しする際も

この言葉は頻繁に登場します。

 

「うちの医院の周りは田舎なので

患者さんのデンタルIQが低いから

メインテナンスは定着しません」

 

「繁華街の中のテナントなので、

デンタルIQの高い住民が少ないから

予防歯科は無理です」

 

「景気が悪くてお金をかけたくないので、

痛くなった時しか来院しない

デンタルIQの低い方が増えています」

等々、

 

患者さんの意識や知識が低いために

説明したとおりに行動してもらえない、

という考え方が刷り込まれています。

 

出来る限り丁寧にやさしく説明したのに、

患者さんに伝わらなくてがっくりするのは

わたし自身も何度も経験しました。

 

「あれだけ分かりやすく丁寧に説明したのに、

どうして忘れてしまうのだろう?」

 

来院する患者さんの半分程度しか

メインテナンスを継続されない状況が続くと

心のなかで

 

「このようなデンタルIQの低い地域で

開業したのは間違いだったな、、、」

とつぶやくようになっていたのです。

 

予防を軸とした増患に成功した後は

「ここで開業して良かった」と

患者さんに感謝しているのですから

我ながら勝手なものだなと思いますが。

 

今なら、予防歯科の定着を妨げているのは

歯科業界に根強く残っている思い込みが原因

だと断言できます。

 

それは、デンタルIQという言葉に象徴される

「患者さん側に問題がある」ために、

説明しても理解してもらえないという考え方。

 

歯科の知識を持っているはずがない

患者さんにも理解してもらうためには、

次の3つの条件を満たす説明が必要なのです。

 

 ==================

      ・適切な環境

      ・適切なタイミング

      ・適切な内容

 ==================

 

この3条件に沿って説明する方法を、大学や

勤務先で教えてもらう機会がほとんどない

のが、歯科界の抱える大きな問題。

 

良い治療を提供するために努力されている

先生には、患者さんに伝わる説明をぜひ

身につけていただきたいと願っています。

 

予防歯科の定着を妨げている大きな原因は

歯科業界にはびこっている思い込みです、

とお伝えしました。

 

デンタルIQが低いから治療の説明をしても

理解されない、という「歯科界の常識」が

先生と患者さんの間に溝を作っていたのです。

 

歯科の知識を持っているはずがない

患者さんにも理解してもらうためには、

次の3つの条件を満たす説明が必要でしたね。

 

 1.適切な環境

 2.適切なタイミング

 3.適切な内容

 

この3条件について、もう少しくわしく解説

させていただきます。

 

 

説明を理解してもらえる環境とは?

 

 

まず、説明を理解してもらうのに適切な環境

とは「患者さんがリラックスできる環境」

を指しています。

 

患者さんがリラックスした状態が大切になる

のは、緊張したままでは説明の内容を覚えて

もらうのが難しくなるから。

 

相手が何を言うのか?何をされるのか?

ドキドキした気持ちで聞きなれない話を

されても、集中できるものではありません。

 

わたしも50代になった頃からお医者さんに

通うのが増えて、診察室で説明された内容が

頭に残らない理由がよくわかりました。

 

病院の雰囲気が怖くて、治療されるのが不安で

忙しそうな先生の説明は早口でわかりづらく、

何よりも早く帰りたいためです。

 

言い換えれば、非日常的な場所である

医療機関に患者として通うのがストレスで、

説明に集中する余裕を持てません。

 

特に、痛みや腫れなどを長期間ガマンした

患者さんは、記憶力も低下しやすいことが

分かっています。

 

それは、「ストレスホルモン」と呼ばれる

コルチゾールが副腎皮質から大量に分泌

されるため。

 

コルチゾールはステロイド系抗炎症薬

としても利用され、炎症反応を抑制する

生化学物質です。

 

炎症で起こる疼痛や腫脹を和らげるとともに

ストレスが長く続いた場合は、記憶を司る

脳の海馬を萎縮させる作用も確認済み。

 

痛みのストレスから中枢を守るためだと

いわれていますが、初診の患者さんは

記憶力が低下している可能性が高いのです。

 

チェアサイドで患者さんに説明を行うのは

当然の義務ですが、特に初診時は緊張度が

高く記憶力も下がっている場合が多い、、、

 

そのため、患者さんがリラックスして

治療説明に集中できる状態で説明し直す

のが大切になってきます。

 

 

説明するのに適切なタイミングは?

 

 

患者さんに説明を理解してもらえる環境が

用意できたら、次は、説明するタイミングを

決めていきます。

 

初診時の説明は義務ですが、効果が低いのは

これまでにもお伝えしました。

 

ここで、患者さんに説明するのは

「最終的に何を期待しているのか?」

はっきりさせておきましょう。

 

先生が期待されていることは何ですか?

 

そうですね!

 

メインテナンスのために来院してもらうのが

最終的な目的ですよね。

 

それでは、来院につながる適切な説明の

タイミングはいつ頃でしょうか?

 

リコールハガキを使われているなら、

リコール時期の直前あたりに届くように

投函されるはずです。

 

予防の患者さんを増やすためには

ハガキが届いても来院されない方にも

通院してもらいたいところ。

 

そのため、ハガキが届いた2週間後を目安

にして、予防の必要性をもう一度説明すれば

ハガキの効果を高められます。

 

このタイミングで説明をし直すと

メインテナンスの来院者数が20%以上も

増えることが確認できているのです。

 

 

予防に通いたくなる説明内容とは?

 

 

「予防をしたい!」と感じてもらうためには

その患者さんに予防が必要な理由を理解して

いただくのが必須となります。

 

「そんなことは初診時に十分説明している」

と感じられましたか?

 

残念ながら、初診時の説明はほとんど

忘れられているのは、これまでに

お話してきたとおりです。

 

そのため、一人一人の患者さんが抱える

口腔内のリスクが見えるように説明し直す

のが最も効果的。

 

メインテナンスをお勧めする理由としては

成人の場合、歯周病の予防が最も割合が高く

なりますよね?

 

なので、患者さんにリスクをお伝えするには

歯周組織検査の結果をお渡しするのがベスト

です。

 

カリエス予防であれば、治療を受けた箇所が

わかるように図示するのが伝わりやすい

でしょう。

 

ここまでの説明でご理解いただけたと

思いますが、リコールハガキでは患者さんの

リスクを説明するのは不可能です。

 

そのため、リコールハガキの宛名や裏面を

工夫しても、メインテナンスの患者数は

ほとんど増えません。

 

 ==================

        まとめ

 ==================

 

今回は長くなってしまいましたが

「成功する治療説明の3条件」について

詳しくお伝えしました。

 

 1.患者さんがリラックスできる環境

 2.来院につながる適切なタイミング

 3.患者さんのリスクが見える資料

 

これらの3つの条件をクリアーして

予防の患者さんが増えれば、先生の

予想を上回るメリットが手に入ります。

 

「初診時の患者さんは説明を覚えるのが

難しい」と理解して対応されれば、必ず

予防の患者さんを増やせるはずですよ。

 

患者さんに良い治療を提供するために

努力されている先生を応援しています。

 

9割の患者さんが予防に通う手紙

  





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