松田歯科医院における患者数とリコール率の改善手順 -3- | 歯科 増患.com公式ブログ

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松田歯科医院における患者数とリコール率の改善手順 -3-

(2016年10月14日 6:42 AM更新)

「ここの歯科医院はわたしの歯の健康を真剣に守ってくれる」と信頼していただければ、新規開業や治療時間等のサービス内容で通院先を変える心配はほとんどなくなります。

転院を考える外部要因があるとしたら、「もっと予防に熱心で確実に健康を守ってもらえる歯科医院が見つかった」と感じられたときでしょう。

建物の新しさや利便性を求めて転院された患者さんを呼び戻すのではなく、予防歯科に価値を感じてくださる患者さんを増やし続ければ「明日の予約が埋まらない・・・」と心配する日がなくなってくれるのではないか?

さらに、健康を保つために歯科医院に通い続ける患者さんでアポイントが埋まってくれると想像した瞬間、わたしの気持ちは激しく高揚してきました。

「自分と同じように」健康の維持を大切に考える来院者を増やすことに専念すると決めてからは、思いついた計画を実行に移すまでのスピードが格段に速くなり多少のトラブルが起きても中断はしなくなりました。

診療を続けながら院内で新しい試みを定着させるのは骨が折れる作業なので、何か言い訳を見つけては今までどおりのやり方に戻すことの繰り返しでしたが、わたしにとって理想的な患者さんを集め続けることが結果的には医院経営の安定につながると確信できたおかげで、予想外の障害を乗り越えるのに躊躇や恐れを感じることはなくなったのです。

他の歯科医院に転院した患者さんを取り戻す、大手の医療法人に負けない診療体制を実現する等、外部の要因に逆らうことしか考えていなかった時期は
「新しい試みを実行して効果がなかったらどうしよう?」
「歯科医院らくしくないPRをしていることが同業者に知られたら軽蔑されないだろうか?」
などと消極的で歯科業界のしきたりを守ることに囚われていましたが、自院の強みとわたしにとって理想的な歯科医院の姿が明確になってからは「どうすれば目標に到達できるのか?」と考え続けるようになったのです。

開業以来メンテナンスの間隔は6ヶ月毎を基本としていましたが、通院の頻度を高めてモチベーションを維持するために3か月に一回の定期健診をお勧めすることにしました。
従来の半分の期間で再来院していただくことは、既存の患者さん、スタッフともに抵抗がありましたが、半年経ってしまうと新たな歯石が固くこびりついているために全顎の再SRPには2,3回の通院が必要だったところを、3か月毎のメンテナンスなら歯石がそれほど固くなっていないので一回の来院で済むことをお伝えするとほとんどの患者さんは3か月を受け入れてくださったのです。
それまでは口腔内に問題が起きた時だけ来院されてメンテナンスを一回も受けたことのなかった患者さんが「一回で終わるなら定期健診も苦にならないですね」と仰ってくださった時は、院内で新しい取り組みをスタートして定着させるまでの苦労が吹き飛んでいきました。
リコール間隔を半分に縮めたおかげで毎月のリコール対象者は単純に二倍近く増えましたが、ハガキを受け取った患者さんが実際に来院される割合は50%を少し上回る程度と大きな変化は見られなかったので次の課題は『リコール率の改善』となりました。
課題を解決するためには、「リコール率が改善しない原因は何か?」という質問の答えを見つけるのが第一歩になります。
歯科業界には「リコールはがきの効果をアップできる」「患者さんに歯周病の説明をするのが楽になる」「メンテナンスに特化したユニット・機械でアピールする」「ホームページで予防歯科に熱心であることを強調する」等、定期健診に来院される患者さんを増やせるとうたうノウハウや商品が数多く存在します。
開業以来、リコールはがきの工夫や歯周病について説明するためのツールを数多く試してもリコール率は50%前後でほとんど変化しなかったので、患者さんがメンテナンスを受けようとしない理由について掘り下げて考えてみることにしました。
来院のきっかけとなった主訴の原因が解決された後にリコールに応じなかった方々が再び来院されるのは、カリエスあるいは歯周病が進行してしまって新しい問題(主訴)が生じた時になります。
多くの場合は最初の治療が終了してから5,6年経っていますが、メンテナンスの必要性を説明したにも関わらず通院されなかったのは何故なのかを患者さんに質問すると答えは2種類に大別されました。
≪1≫説明は理解できたが面倒、あるいは歯はどうせ悪くなるので来なかった
≪2≫説明を受けた覚えがない、あるいは定期健診が自分に必要とは思えなかった

≪1≫のタイプの方は歯を健康に維持することにはほとんど関心がなく、治療のための通院自体が苦痛だと仰る方が多いのでメンテナンスを習慣にしていただくよう説得するのは非常に困難でした。
ただし、「虫歯や歯周病は予防できる」ことがテレビのCM等で取り上げられるようになってからは、このような方は年々少なくなっています。
≪2≫に該当する患者さんにはチェアサイドで説明した口腔内のリスクとメンテナンスの必要性がほとんど伝わっていませんでした。
つまり、松田歯科医院で行っている病態説明と予防の重要性をお伝えするプレゼンテーションが患者さんにご理解いただける形でなかったことが、再び口腔内の問題を引き起こす誘因であったと考えられるのです。
患者さんに何とかしてわかりやすく説明するために、歯周組織検査の表をグラフ化し、初診時には12枚法の口腔内規格写真を撮影してPCでご覧いただき、プレゼン用のアプリを購入し、メンテナンス用の個室で大型のモニターを用いてレントゲンを説明する等、考えつく努力はしていたつもりでしたので、「松田歯科医院の説明では足りない」と認める気持ちにはなかなかなれませんでした。
しかし、「チェアサイドで行っている説明が患者さんには届かないことが多い」という事実を受け入れて、お口の中にリスクが潜んでいることとリスクの進行を抑える予防が可能であることを確実にお伝えできる歯科医院にならなければ、健康を守るためにメンテナンスに通ってくださる患者さんを増やすことはできません。
検査結果と口腔内写真を見てもらいながら説明して患者さんもうなずきながら聞いてくださったのだから、歯周病が進行しており定期健診が必要だということは十分理解できているはずだ」という思い込み(願望?)を捨てるのには大分苦労しましたが、わたし自身が他の医療機関で診察を受けた時の経験がとても役に立ちました。



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